5. 仲秋の名月と歌碑

歌碑
月の美しい季節となりました。
今から800年以上前、下津井田之浦というところで仲秋の名月を詠んだ武将がいました。


もろともに みし世の人は波の上に
面影浮かぶ 月ぞ悲しき

(「玉葉和歌集」巻17)

歌碑


先に討ち死にした一族を偲ぶ歌です。
詠んだのは平行盛といい平清盛の孫にあたる人物です。源平の争乱の中で下津井に陣を敷いたときの歌。

月あかりと波の反射を背景に、故人たちとの思い出がよみがえる情景が浮かびます。

本人もこの後、藤戸から屋島、壇之浦と転戦し、多くの平家武将と運命をともにしてゆきます。この人にとっても人生最後の仲秋の名月になりました。

瀬戸内海沿岸には源平争乱に関係する言い伝えが数多くあります。
下津井のある倉敷市には藤戸合戦、水島合戦(有名な船幽霊伝説の始まりになった)そしてこの歌に先立ち下津井合戦というのもありました。
少しづつご紹介していきます。

*平行盛の歌碑は、現在下津井田之浦にある田土浦(だづちのうら)公園にあります。